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  • 2013/10/29(火)
  • 教育学部から農業の道へ― 人生を変えたキッカケ 島田 康男さん

 島田 康男さん (勤務先:静岡県菊川市 株式会社やさいの樹)

 

2013年3月に大学を卒業後、静岡県菊川市の株式会社やさいの樹に就職。

農業で社会人の第一歩を歩み始めた島田さんになぜこの仕事を選んだのかなど聞いてみました。

 

Q. 職業として農業を選んだ理由を教えてください

A. 僕は大学では教育学部に通っていて学校の先生を目指して勉強をしていました。僕の父親が先生だったこともあり、授業をするサークルなどにも入り、卒業後は先生になることを完全に意識していました。ところが、3年生になる直前に福島に研修に行っていた帰りの途中でちょうどあの大震災が起こったんです。福島で立ち往生してしまい、何もできなくなって、何かしなければと思い、現地でボランティアをおこないました。非難されてきた地元の住民と一緒に公民館で寝泊まりをしました。でも、食べ物など何もなくて本当に困っていたんです。そんな時に地元の農家の方がたくさん野菜を持ってきてくれたんです。このことが私にとって人生を考えるキッカケとなりました。

「お金がいくらあっても食べ物がなければダメなんだ」

これが僕が農業を選んだ理由です。

 

Q. 実際に農業を始めてみてどうでしたか?

A. 最初は体力的にキツかったです。はっきり言って農業を甘く見ていたなと(笑)もう少しのんびりとしたイメージをしていたんですが、自分の想像とは全然違いました。

最初は何も周りが見えておらず、社長からも怒られてばかりでした。

初めての1人暮らしということもあり、生活面も含めて、正直とてもキツかったです。でも今辞めても何も残らないなと思って頑張りました。どうせやるなら何かできるようになりたいと思ったんです。それから半年が経った今、ようやくちょっとずつ農業の魅力が見えてきたなって思っています。

 

 

Q. 島田さんにとっての農業の魅力ってどんなことですか?

A. 農業は自分と向き合う職業だと感じています。頑張ったら頑張った分だけ、手を抜いたら手を抜いた分だけ植物にそのまま結果として表れます。だから植物を見ていると自分を見ているようなんです。常に自分を高めていかないといい作物が作れないので、結局は自分との戦いなんです。難しいし、とても大変ですけど、それがとてもやりがいがあって楽しいなと思います。いい作物ができて、お客様に喜んでもらえるとやっぱり嬉しいですし、自分自身の達成感もとてもあるんです。

 

Q. 今後の目標をおしえてください

A. もっともっと頑張って農業を通じて自分を高めていき、将来的には自分が農業で感じたことを子供たちに伝えていければいいなと思っています。あとはお世話になった福島にも恩返しをしたいですね。

 

 

【取材を終えて】

震災がきっかけで、農業の大切さを感じたという島田さん。その眼差しはとても真っ直ぐで、自分自身の決めたことを貫くぞ!という熱い思いに満ち溢れていました。「植物を見ていると自分自身を見ているようだ」という言葉がとても印象的でした。確かに農業は自分自身がどれだけ努力できるかによって大きく結果が変わる職業です。そういう意味では、強い意志が必要とされる、とても厳しい仕事ですが、長い人生を考えた時に、自分自身を見つめ、自分とたたかう時期というのはきっと必要なんだと思います。島田さんには今農業で感じている毎日のことを、ぜひ将来子供たちに伝えていってもらいたいなと思いました。島田さん、取材のご協力ありがとうございました。

 

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